田植前後の管理について

田植前後の管理について

東松山農林振興センター

 
令和3年4月の気象経過は前半に初夏のような高温の時期がありましたが、霜注意報が何度も発令されるなど、寒暖差が大きくなっています。
 
関東甲信地方の3か月予報(令和3年3月24日)によると4月、5月の天気は数日周期で変わり、6月は平年にくらべ曇りまたは雨の日が多く、向こう3か月の平均気温が高い(確率50%)と予想されています。
 

1 育苗期後半の管理

寒暖の変化が大きいときは、温度管理を誤ると、(ア)苗立枯病の発生、(イ)発芽後に芽が焼ける、(ウ)生育後半にムレ苗が発生、などが起こりやすくなります。
 
苗立枯病やムレ苗は、症状が軽微な場合は、田植をすることによって回復することがあるので、田植が可能な場合はすみやかに行ってください。
 
育苗期間が長く(1ヶ月以上)、苗の色が全体的に黄色っぽくなった場合は、肥切れの可能性があります。その際は、苗箱1枚あたり窒素成分で0.5g(硫安の場合は約2.5g)を0.5リットルの水に溶かして灌水します。
 

2 田植えのポイント

田植前の耕うんは、深さ15cmを目標に行います。根がより深く・広く張り、夏期の高温対策にも有効です。
植付株数は坪当たり60〜50株(30cm×18〜22cm)が収量・品質面で安定しています。
 
近年、さらに株数を減らした疎植栽培も見受けられますが、天候不順の際は穂数確保が難しく、注意が必要です。
株に植え付ける苗数は2〜3本、植え付ける深さは2〜3cmが理想です。
 

3 箱施用剤による病害虫防除

 
移植前に専用の防除薬剤を育苗箱に施用すると、本田のいもち病やウンカ類などの防除も行えます。水稲初期の病害虫に広範囲に効果があり、長期間効果があるものは、省力的に病害虫対策ができます。
 
表1の例にあるような粒剤は、苗の葉が乾いているときに所定量を振りかけ、葉に付いた剤を払い落としてから軽く散水して薬剤を下の床土へ落として田植えをします。
 

4 雑草防除

 
雑草の種は水があれば活動し始め、気温が高い日が続くと急激に生長します。
ほ場内で最も生育が進んでいる雑草を基準に、防除適期を逃さないようにしましょう。
 
田植前の耕うんや代かきはていねいに行い、田面を均平に整えておくことが除草剤の効果を高めるポイントです。
 
苗の活着(根張り)が悪いほ場や植え傷みが出たほ場は、使用基準の範囲で使用時期を遅らせてください。
また、気温が高くなると雑草の生育が早まり、使用時期の範囲内でも薬剤が効きにくくなるので注意しましょう。
 
一発処理剤で効果が不十分の場合は、草種に適した中期剤・後期剤との体系処理を行います。
除草剤を散布する際は、ほ場の水の出入りを止め、湛水状態(水深3〜5cm)とし、散布後7日間は水田内の水を動かさないよう湛水を保つ管理をしてください。
散布後のかけ流しは行わず、雨予報がある場合は散布の延期などを心掛けてください。
 

5 その他

 
移植後、苗の葉色が淡いほ場がある場合、活着の遅れ、温度の影響等で元肥を十分吸収できていない場合があります。すぐに追肥は施用せず、少し様子を見てください。
 
表1 箱施用薬剤例

 
表2 除草剤例

 

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