大豆栽培管理

大豆栽培管理

本年もまた、大豆栽培が始まります。次のことがらに注意して、実り多き秋を迎えてください。

1 ほ場の選定

大豆は、連作障害と生育初期の湿害、そして開花期の干ばつに弱い作物です。
3年以上同じほ場に連作すると収量は大幅に低下しますので、水稲や他の作物との計画的な輪作が必要です。
地表水が24時間以上滞水すると、生育初期では立枯れによる欠株や雑草害、子実肥大期では収量、品質が低下します。は種期から生育初期にかけては、特に湿害に弱いため、排水の良いほ場を選びましょう。
また、8月上旬の開花期には、高温・乾燥により花や莢が落ちるなど、減収となるので、畦間にかん水できるほ場の選定が望ましいです。

2 ほ場の準備

(1)排水対策

排水溝を整備し、暗きょ排水や弾丸暗きょ、サブソイラ等による心土破砕を行い、降雨後速やかに排水ができるようにしましょう。

(2)耕起・整地

砕土の基本は、下層を荒く、表層を細かくすることにより、発芽、苗立ちが向上し、除草剤の効果も安定します。しかし、粘土質土壌の場合は、は種後の降雨により酸欠とならないよう、やや粗めの砕土としてください。

(3)土づくり・施肥

麦稈をすき込む場合は、コンバインカッターで8cm程度に切断して均一にばらまき、ていねいにすき込みましょう。特に、粘土質土壌の場合、わらや堆肥等の有機質資材を毎年投入し、土壌の膨軟化につとめましょう。
生育期になると根に根粒菌が着生し、これが窒素を大豆に供給するようになるので、過度の肥料は必要としません。しかし、初期生育を促進するうえで基肥はとても重要です。窒素成分で2~3kg/10aを目安として施肥し、地力の高低により施用量を加減してください。麦稈すき込みの場合は窒素成分で1~2kg/10a増肥し、わらの分解を早めましょう。

3 種子消毒

種子は粒揃いが良く病害虫に侵されていないものを選ぶとともに、紫斑病などの予防のため、種子消毒をおこなってください。

4 は種

は種適期は6月中旬ですが、茎が太くなり、収穫時に茎水分が低下しにくく、汚粒の原因となります。このため、コンバイン収穫の場合は6月下旬から7月上旬は種とし、株間を狭め、は種量を増やします。

薬剤名 対象病害虫 使用時期 使用回数 希釈倍率 使用方法
ベンレートT水和剤20 紫斑病 は種前 1回 乾燥種子重量の0.2~0.4% 種子粉衣
キヒゲンR-2フロアブル 紫斑病、苗立枯病、タネバエ、ハト、カラス は種前 1回 乾燥種子1kg当り原液20ml 塗沫処理
は種期 畦幅 株間 備考
6月中旬 70cm 10cm 豆刈機収穫
6月下~7月上旬 70cm 7~8cm コンバイン収穫
6月下~7月上旬 35cm 11~15cm 狭畦栽培

5 雑草防除

以下の表を参考に、優先雑草、適期散布に注意して防除につとめてください。

  薬剤名 使用時期 適用雑草名 使用量(薬量) 使用回数
土壌処理剤 ロロックス は種直後 一年生雑草 100~200g/10a 1回
ラッソー乳剤 は種後~発芽前 一年生雑草 300~600ml/10a 1回
トレファノサイド乳剤 は種後~発芽前 畑地一年生雑草(ツユクサ、カヤツリグサ、キク・アブラナ科を除く) 200~300ml/10a 1回
茎葉処理剤 ナブ乳剤 雑草生育期イネ科雑草3~5葉期(但し収穫60日前まで) 一年生イネ科雑草(スズメノカタビラを除く) 150~200ml/10a 1回
ワンサイドP乳剤 雑草生育期イネ科雑草3~5葉期(但し収穫60日前まで) 一年生イネ科雑草(スズメノカタビラを除く) 75~100ml/10a 1回

6 中耕・培土

中耕・培土は雑草防除と倒伏防止、排水対策を兼ねて実施します。
コンバイン収穫の場合は、汚粒の原因となるので、培土高を10cm程度とします。

  は種後日数 備考
第1回目 20~25日後 ロータリーで子葉の上まで飛散させる
第2回目 30~35日後 培土板を装着し初生葉の上までかける

7 病害虫防除

病害虫の防除は、発生状況に応じて適切に行ってください。
莢にしっかりと薬液がかかるように防除しましょう。

  薬剤名 病害虫名 希釈倍数・使用量 使用時期 使用回数
第1回(播種時) ダイシストン粒剤 アブラムシ類 3~6kg/10a 収穫60日前まで 1回
第2回(8月中旬) バイジット乳剤 ダイズサヤタマバエ 1000~1500倍 収穫45日前まで 3回以内
第3回(8月下旬) スミチオン乳剤+トップジンM水和剤 カメムシ類
シロイチモジマダラメイガ
1000倍 収穫21日前まで 4回以内
紫斑病 1000~1500倍 収穫14日前まで 4回以内
第4回(9月上旬) トレボン乳剤* ハスモンヨトウ
カメムシ類
シロイチモジマダラメイガ
1000倍 収穫14日前まで 2回以内
第5回(9月中旬) エルサン乳剤 カメムシ類 1000倍 収穫7日前まで 2回以内
シロイチモジマダラメイガ 1500~2000倍

※豆類(種実)で登録あり

8 収穫

豆刈機収穫では、大豆の成熟期(莢の大部分が変色し、振ると音のする時期)に収穫し、5日程度島立で自然乾燥させた後、脱穀してください。
コンバイン収穫では、汚粒の原因となる青立株や雑草を事前に抜き取ります。
汚粒軽減のため、茎が「ボキッ」と折れる程度に乾燥してから収穫してください。

標記の農薬の登録情報は平成21年5月8日現在のものです。
農薬の使用に際しては、ラベルを良く読んだ上で使用基準を守ると共に、周辺への飛散防止にも注意してください。

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