農作業中の熱中症に注意しましょう!

農作業中の熱中症に注意しましょう!

東松山農林振興センター

 

6月になると蒸し暑い日が増えてきます。暑さに体が慣れていない6月から7月は、特に農作業中の熱中症に注意が必要な時期です。

直近の令和2年のデータでは、全国で32名の尊い命が農作業中の熱中症により失われました。過去10年間の農作業中の熱中症による死亡者数を年代別に整理すると、全体の約87%が70代以上です。

熱中症は、放置すれば死にいたる危険な症状ですが、発生しやすい条件を把握して予防ができます。また、発生初期に適切な処置をすることで重症化せずに済みます。

 
 

熱中症を予防するために

①気象情報を確認しましょう

熱中症は、湿度が高い、気温が高い、日差しが強い、風が弱い等の気象条件が重なると発生しやすくなります。天気予報や環境省HPなどを活用しましょう。

環境省HPの熱中症予防情報サイトでは、「暑さ指数(WBGT)の実況と予測」から「観測地点を選択」すると、熱中症危険度の高い時間帯が確認できますので、危険な時間帯は屋外やハウス内の作業を避けるか休憩を十分とるなど作業計画を見直しましょう。

また、環境省と気象庁では熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境が予測される時に「熱中症警戒アラート」を発表しています。発表があるとラジオやテレビで報道されます。個人のスマートフォンでメールを受け取ることもできます。

 

②体調を整えましょう

きちんと3食食べるなど、体調を整えておきましょう。まずは、無理をしないことが大事です。風邪や二日酔い、寝不足などの体調不良時は熱中症の危険が高くなります。

 

③涼しい服装にしましょう

通気性・吸湿性の良い作業服(吸湿速乾性素材等)を着て、日光のあたる場所では、つばの広い帽子をかぶることが基本となります。

ファン付きウェアや冷却ベスト等の体を冷やす機能のある衣類や帽子、ネッククーラー(保冷剤をくるんだタオル)等を着用するのも有効です。

※機械作業を行う際は、衣類の紐や首に巻いたタオル等が機械に巻き込まれないよう、服の中へ入れ込むなどの注意をしましょう。

 

④声を掛け合いましょう

出来れば二人以上で作業を行い、互いに注意を払います。これは、熱中症だけでなく農作業安全の観点から大事なことです。一人で作業する際は、身近な方に作業場所と終了時刻を伝えておきます。

 

 
 

⑤マスクは適宜はずしましょう

マスクをつけると呼吸による放熱が不十分になり、熱中症リスクが高まります。屋外で人と2m以上離れて作業するときは、マスクをはずしましょう。

 

⑥水分を補給しましょう

作業前から(朝起きた時から)水分補給をしておき、作業中も水筒などを携行し、約20分を目安に小休止してコップ1~2杯分の水分補給をします。

人間は多少汗をかいてもすぐにのどの渇きを感じるわけではないので、渇きを感じる前に意識的に水分補給をすることが重要です。

 

飲料は麦茶やスポーツドリンク等がミネラルも補給できて適しています。一方でビールは、利尿作用があるうえアルコールの分解に水分を使いますので体内水分が失われて逆効果です。

 

⑦定期的に休憩しましょう

作業時は、あらかじめ休憩時間を決め、一定時間おきに木陰などの涼しい場所で休憩をとるようにします。休憩時には、塩分(塩あめや梅干し、漬物、スポーツドリンクなど)を補給することも大切です。

クーラーボックスに、氷や冷たいペットボトルを準備しておき、気持ちよいと感じる範囲で体を冷やしましょう。

 

⑧暑さを避けましょう

作業はなるべく朝夕の涼しい時間帯に行い、暑い時間帯に作業をする時は、休憩をこまめにとるようにします。休憩場所は風通しが良い日陰の場所を選びましょう。

ハウスや畜舎など気温が上昇しやすい施設内での作業は、可能な範囲で開口部を開放するとともに、扇風機や送風機を活用して熱がこもらないようにします。

 
 

熱中症の応急処置
暑い環境で具合が悪くなったら

熱中症の症状は、ズキンズキンとする頭痛やめまい、吐き気、立ちくらみ、倦怠感、けいれんなどがあげられます。そんな時は直ちに作業をやめて涼しい日陰で休んで下さい。

特に、「全く汗をかかない、皮膚が乾燥している、触るととても熱をもっている」などの症状があったら危険信号です。周りの人に助けを求めてください。そして、助けを求められたり、熱中症が疑われる人には直ちに以下の処置をとってください。

 

①涼しい場所に避難する

風通しのよい日陰や、できればクーラーが効いている車内、室内などに避難させます。意識がはっきりしない、自分一人で水が飲めないようであれば119番で救急車を呼びましょう。

 

②身体を冷やす

衣服を脱がせたり、きついベルトを緩めて、体から熱が逃げるのを助け、下着の上から水をかけたりして身体を冷やします。

氷や冷たいペットボトルや缶があれば、それで首の両側、脇の下、大ももの付け根、股あたりを冷やします。

身体はできるだけ早く冷やす必要があるので救急車を呼んでいても、その到着前から冷やしてあげてください。

 

③水分を補給する

冷たい飲み物は体内で熱を奪ってくれ水分の補給にもなります。

ただし、自力で飲めない人には無理に飲ませてはいけません。気管に入る危険があります。飲んでも吐く場合にも同様に無理に飲ませません。

 

④医療機関に連絡・搬送する

自力で水を飲めない時は、点滴などで水分補給をするしかありませんので、医療機関に連れていきます。

また、水分を自分で飲めて、必要な処置を行ったものの、症状が改善しない場合も、医療機関に行きましょう。

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