水稲の中間管理

水稲の中間管理

東松山農林振興センター

 

5月上旬は晴れた日が続きましたが、中旬から下旬にかけて曇りや雨の日が多くなりました。

5月25日気象庁発表の3か月予報によると「6月から8月の平均気温は平年より高い確率が50%」となっています。

天候に応じた適切な管理を心掛け、品質の良い米づくりを行いましょう。

 

1 生育ステージに合わせた水管理

一般的な水稲栽培では、生育ステージに合わせた水管理が必要です。

活着後は浅水管理で分げつの促進を図ります。必要な分げつ数を確保したら中干しを行います。

①土中に酸素を送り込むことで根腐れを防ぎ、根を健全に保つ

②窒素の吸収を抑え、無効な分げつを抑制する

③田面を固くし、コンバイン等の作業性を高める、といった効果があります。

ほ場の条件によって異なりますが、中干しの目安は、田面に小ひびが入る程度で7~10日です。

中干し後は再び湛水し、出穂前後一週間は特に水を必要とするため深水で管理します。

そして出穂後7日以降は間断かん水を行いましょう。

良い実りのためには、水と健全な根の維持が必要です。間断かん水は酸素供給により根を活性化します。

図を参考に水管理を行ってください。

 

図1 中干し後の水管理
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2 穂肥について

基肥で一発肥料を施用していない場合は、適切な時期に穂肥を施用することで収量や品質を高めることができます。

適切な穂肥の施用時期と施用量を決めるためには、幼穂の長さ、葉色を測定します(表1)。

表1 穂肥施用時期の目安
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埼玉中央農協が管内に21ヶ所の展示ほを設置しており、ここに穂肥施用の目安になる看板を設置するので参考にしてください。

展示ほの場所は、農協営農部に確認してください。

彩のかがやきは肥料が切れた状態で高温を受けるとコメの品質が悪くなります。

基肥一発体系や出穂25日位前に穂肥を施用した場合であっても、共に出穂15~10日前に葉色が4を下回った場合、さらに窒素成分で10aあたり2kg施用しましょう。

 

3 病害虫防除

病害虫の防除には食害・病徴の早期発見が重要です。

昨年は一部地域にいもち病が発生しました。

いもち病は天候要因のほか、過剰な施肥でも発生が助長されます。過剰施肥による過繁茂は他の多くの病害虫発生の要因になります。

適正な量の施肥を心掛け、病気が発生してしまった場合は早期防除を行いましょう(表2・3)。

表2 防除時期の目安
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表3 病害虫防除薬剤例(記載農薬は令和2年6月4日現在の登録状況に基づいています)
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コシヒカリ等、ヒメトビウンカが媒介する縞葉枯病に弱い品種で、育苗箱でヒメトビウンカの防除を実施しなかった場合は本田での防除を行ってください。

斑点米カメムシ類が多い地域では、地域ぐるみの雑草管理対策が重要です。

畦畔などほ場周辺の雑草防除は、冬季から出穂2週間前まで徹底し、カメムシ類の生息場所を減らしましょう。

なお、出穂2週間前以降のほ場周辺の草刈りは、斑点米カメムシ類を水田に追い込むことになるので避けましょう。

カメムシ類の発生が多い場合は、出穂期~乳熟期に2回対象農薬を散布しましょう。

農薬を使用する際には、必ず使用農薬のラベルを確認して適正に使用するとともに周辺への飛散防止にも注意してください。

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【注釈】

掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
農薬使用の際は、下記に注意してください。

  • 登録内容に変更がないか、必ず最新情報を確認する。
  • 使用の際は、ラベルの注意事項を必ず確認し、適切に使用する。
  • 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
    また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。