野菜の保存・貯蔵 温度・湿度に配慮して

野菜の保存・貯蔵 温度・湿度に配慮して

 

園芸研究家●成松次郎

 

家庭菜園で取れた野菜を上手に保存しましょう。土地の気候に合った方法で貯蔵すれば、野菜を長く利用することができます。温度や湿度に気を付けて、野菜ごとに一手間かけた保存をしましょう。

 

[屋内での保存]温度変化の少ない納屋や冷暗所で、乾燥を防ぐことがポイントです。キャベツ、ハクサイは水分の蒸発を防ぐため新聞紙に包み、段ボール箱に入れておきます。ダイコン、ニンジンは穴開きポリ袋に、長ネギは土付きのままポリ袋などに入れて立て掛けておきます。

芋類は陰干しして乾かしてから、発泡スチロールのとろ箱に入れておきます。

冷蔵庫で保存する場合は、ホウレンソウなどの葉物はポリ袋に入れ、立て掛けておくのが原則です。保存温度は、葉物など低温で育った野菜は0~5度で保存するのが良いでしょう(図1)。

 

[畑や庭での保存]キャベツ、ハクサイは、株をぴったり並べ、わらや落ち葉で覆い、その上にむしろを掛けておきます。雪の多い地方では、ビニールなどで屋根掛けします(図2)。

サトイモは、温暖地では畑から掘り上げなくても、土を厚く掛けておけば、十分に冬越しができます。

 

[土中貯蔵]ダイコン、ニンジンは土を付けたまま葉を切り落とし、深さ20~30cmの穴に斜めに寝かせておき、土を掛けます(図3)。サトイモ、サツマイモは、排水の良い所に深さ60cm程度の穴を掘ります。サトイモでは芋を崩さないように逆さにいけます。サツマイモは成り首を付けたまま埋め、30cmくらいに盛り土して、上にビニールシートで雨よけします(図4)。ショウガの貯蔵温度は13~15度と他の野菜より高いので土中深くにいけます。

 

 

 
※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

イラスト:小林裕美子

 

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【注釈】

掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
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  • 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
    また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。