冬の鍋物用シュンギクはこれからがまきどき

冬の鍋物用シュンギクはこれからがまきどき

鍋物用シュンギクのまきどき

冬の鍋物に欠かせないシュンギクですが、天ぷらやおひたしにも向き、近年は生のままサラダやトッピングにと、幅広く用いられるようになりました。

いずれも取りたての新鮮さが魅力。栽培もしやすいので家庭菜園の野菜としてはうってつけです。

地中海沿岸地方の原産、日本へは中国を経て室町時代に渡来し、江戸時代から栽培が盛んになりました。春に黄色い花をにぎやかに咲かせるので「春菊」の名が付けられました。地域によっては「菊菜」と呼ばれることもあります。

まきどきは9月。種の準備をしましょう。

葉の切れ込み具合によって、大葉種、中葉種、小葉種に分かれますが、現在主に流通しているのは切れ込みが目立つ中葉種です。

切れ込みが浅く大型の葉の大葉種は葉肉が厚くて柔らか、香りが強いです。この他に、茎が太くて長く伸びヤシの木のような草姿となり、癖の少ないスティックシュンギクがあります。サラダや天ぷらにしておいしいです。

土壌に対する適応性はかなり高い方ですが、乾燥には弱いので、保水力のある畑を選びましょう。

生育適温は15~20度ですので、低温期に良品を得るには、フィルムやべた掛け資材により保温します。

種まきに際しては、シュンギクの種子は充実度にばらつきがあり、もともと発芽率が低い性質があるので、やや厚まきにし、芽が多く出たところを間引きして生育をそろえるようにしましょう。種子は好光性で、覆土が厚いと発芽しにくいですから、覆土はやや薄めにし、覆土が厚い部分は芽が出たら間引きます。間引きは本葉2枚の頃2~3cm間隔に、本葉7~8枚の頃5~6cm間隔を目安とします。間引き後は畝間に追肥し、軽く耕し込んでおきます。

収穫は、株ごと抜き取る方法と、本葉10枚ぐらいになったら下の方の葉を3~4枚残して中心の茎を摘み取る方法があります。摘み取りの場合は、中葉種の中でも茎が伸びやすい新種を用い、最終株間を10cmぐらいに広く取り、多くの良い側枝を出させるために図のように摘み取ります。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

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【注釈】

掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
農薬使用の際は、下記に注意してください。

  • 登録内容に変更がないか、必ず最新情報を確認する。
  • 使用の際は、ラベルの注意事項を必ず確認し、適切に使用する。
  • 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
    また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。