キュウリを上手に育てるポイント

キュウリを上手に育てるポイント

キュウリを上手に育てるポイント最盛期にはつる先が1日に5~6cmも伸びるほどに、キュウリは野菜の中では育ちが早いです。この早さを支えるように、手厚く管理することが、ことのほか大切です。
上手に育て上げ、良果をたくさん得るポイントは次の五つです。

(1)早い育ちに応えられるよう元肥、追肥を上手に適期に施す。
(2)葉が大きくて密になり込み合いやすいので、誘引・整枝・摘心を適切に、入念に行う。
(3)土の乾燥や荒風に弱いので、マルチ、灌水(かんすい)を心掛け、風をよける対策を講じる。
(4)病害虫にやられやすいので、発生を早く発見し、先手を打って防除に努める。
(5)草勢、着果に応じて収穫果の大きさを変え、利用の仕方を工夫して食卓をにぎわす。

5項目を順を追って説明すると

(1)の施肥については、元肥は、少なくも植え付けの1カ月前までに、畝全面に堆肥、ピートモス、有機配合、化成肥料をばらまき、18~20cmの深さによく耕し込んでおきます。根系は浅く横に広がるので、トマトのように深溝、縦型に施す必要はありません。生育、吸収が早いので、最初から肥効が十分表れることが必要。また追肥も半月に1回程度、油かすや化成肥料を与え肥切れさせないことが大切です。

(2)の誘引・整枝は、毎日見回って図のように芽かき、摘心し、支柱への縛りを入念に行いましょう。葉が込み過ぎた場合は、重なり葉や老化葉、病葉などの摘除も必要です。

(3)は、根はもろくて乾燥に弱く、一方、葉は大きく蒸散が盛んなので、それに応じる水分補給と、地面蒸発防止のマルチ、敷きわらを行います。葉は強風に当たると損傷しやすく、果実の風ずれを生じやすいので、防風ネットや障壁のソルゴ植えなどが必要な所もあります。

(4)べと病、炭疽(たんそ)病、アブラムシ、テントウムシダマシなどに要注意。これらは特定の株から発生しやすいので、発生葉の摘除、害虫除去でまず対応し、薬剤の早期散布を心掛けましょう。

(5)収穫の大きさ100g内外は市場流通でのこと。家庭菜園ではそれにこだわらず、大果(150~180g、味はこれが一番)、もろきゅう(30~40g、みそを付けて丸かじり)、花まる(雌花の開花中のもの、つま物にして食べる)、添え物(雄花の開花中のもの、料理の飾り物)など、自由度の高い収穫サイズを楽しみましょう。

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【注釈】

掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
農薬使用の際は、下記に注意してください。

  • 登録内容に変更がないか、必ず最新情報を確認する。
  • 使用の際は、ラベルの注意事項を必ず確認し、適切に使用する。
  • 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
    また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。