品種の選び方 野菜作りの第一歩

品種の選び方 野菜作りの第一歩

園芸研究家●成松次郎

 

家庭菜園でおいしく、安全な野菜を作り、いろいろな野菜で食卓を豊かにしましょう。野菜の品種を選ぶときのポイントは、①その土地の気候や栽培時期に合っているか②病気や害虫に強く、作りやすいか③利用・調理に適しているか、などを見極めることです。販売農家では新しい野菜、品種の試作の畑として活用するのも良いでしょう。
 
[絵袋を確認]
種苗会社のカタログや絵袋には大切な情報がコンパクトに記載されています(図1)。
 
・作りやすさ、耐病性、耐寒性などの特徴
アブラナ科野菜では名前に「CR」が付いていれば根こぶ病に強い品種、「YR」は萎黄(いおう)病に強い品種です。病気に強い品種を選び、少ない農薬で作りましょう。また、冬の野菜では耐寒性、夏の野菜では耐暑性があれば安心です。
 
・発芽・生育適温など
発芽や生育に関する温度や発芽までの日数などが記されています。種まき時期の目安にしましょう。生育の短い品種を「早生(わせ)」、長い品種を「晩生(おくて)」、これらの中間を「中生(なかて)」と呼びます。タマネギの早晩性と貯蔵性には深い関わりがあり、早生品種は貯蔵性が低く、晩生品種は貯蔵性に優れています(図2)。ハクサイやスイートコーンでは早晩性が80日や90日などの生育日数で示されることもあります。
 
[栽培指針をチェック]
地域で定着している品種をJAで作成する栽培指針で調べたり、地元の種苗店などで聞いたりしてみましょう。このような品種と新しい品種を作り比べてみると、わが家に適した品種選びができます。また、栽培指針には地域の栽培カレンダー(作型図)が示されているので、これに沿った園芸作業を行いましょう。
 
[話題の品種]
・ミニ野菜
密植ができ栽培期間が短く、作りやすい品種が多いので、家庭菜園向きです。ハクサイ、カボチャ、カリフラワー、ダイコンには、食味の良い品種がたくさんあります。 
 
・新顔野菜に挑戦
未知の野菜には作る楽しみと食べる楽しみがあり、食卓での会話も弾むでしょう。イタリア野菜には話題の品種がいろいろあります。
 
・機能性野菜に注目
赤、黄、紫などの色素には健康に良い機能があるといわれています。リコピンの多いトマト、ベータカロテンを多く含むニンジン、ケルセチンに加え、アントシアニンを多く含む赤タマネギなどがあります。
 
※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。
 


イラスト:小林裕美子
 

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【注釈】

掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
農薬使用の際は、下記に注意してください。

  • 登録内容に変更がないか、必ず最新情報を確認する。
  • 使用の際は、ラベルの注意事項を必ず確認し、適切に使用する。
  • 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
    また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。