春先のイチゴの管理

春先のイチゴの管理

 秋に植えつけたイチゴは、冬の寒気に遭い休眠状態に入っていましたが、厳寒期を過ぎるころに休眠から覚め、にわかに新葉が勢いづいてきます。
 このころ、株元近くの枯れかかった古い葉は、根元から取り外してすっきりと整理します。ついでに株の周りに生えている草も丁寧に取り除いておきましょう。そして畝の肩の部分に追肥(一株当たり油かす小さじ1杯、化成肥料小さじ2分の1杯ぐらい)し、通路の土をその上に覆い、崩れた畝の形を整えておきます。イチゴの根は大変肥あたりしやすいので、株のすぐ近くに肥料をまいたり、肥料と一緒に土を耕して根を傷つけたりしないよう注意してください。
 そのあとで図のように黒色のポリエチレンフィルムのマルチをします。マルチをすることにより、開花、肥大してくる果実に雨で土が跳ね上がるのを防ぐとともに、地温を上昇させ、雑草が生えるのを防ぎます。さらに、地面からの水分の蒸発を抑えて乾燥を防ぎ、肥料の流亡や、土の固結を防ぐなど、さまざまな効果が期待できるのです。
 マルチの手順としては、育っているイチゴの上から畝全面をフィルムで覆い、風で飛ばされないよう周囲のすそに土を掛けます。そのあとでイチゴの株で盛り上がっている位置のフィルムに刃物で切り目を入れ、イチゴの葉を傷めないよう丁寧にフィルムの上に出してやるのです。株間の所々にひと握りの土を置いておくと風でばたつくのを防げます。
 フィルムは透明の方が地温上昇効果は大きいのですが、雑草の育ちを促すのであとで困ります。黒色を用いるのが賢明です。
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【注釈】

掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
農薬使用の際は、下記に注意してください。

  • 登録内容に変更がないか、必ず最新情報を確認する。
  • 使用の際は、ラベルの注意事項を必ず確認し、適切に使用する。
  • 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
    また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。