もぎたての味を楽しむトウモロコシ

もぎたての味を楽しむトウモロコシ

板木技術士事務所●板木利隆

もぎたての味を楽しむトウモロコシ

もぎたての新鮮な味は格別で、夏の家庭菜園の立役者、スタミナ源としても魅力です。糖分の多いスイートコーンの品種改良は急速に進み、平成の初めごろに比べるとビタミンB群やCが約1.5倍に増えている物もあり、栄養価の充実した健康食材になっています。

イネ科の作物なので、野菜畑の連作障害を避けるための輪作に組み入れるにも好適です。

高温好み(適温は22~30度)なので、十分暖かくなってから種まきします。関東南部以西の平たん地では5月上旬以降が良いでしょう。図のように黒色ポリフィルムでマルチをし、株間30cmぐらいに、1カ所3粒まきし、育つにつれて間引き、草丈17~20cmになった頃間引いて1本立ちにします。

粒がぎっしり付いた良品を得るには、雌穂に雄穂の花粉が十分に付くことが大切です。そのためには株数をある程度多く、1列植えよりも複数植えにしましょう。少ない株数で花粉不足が懸念されるときには、開花した雄穂の下辺りを手のひらで軽くたたいて花粉を散らし、下方の雌穂に付きやすくしてやりましょう。

葉の働き(光合成)を良くするために、下の方から出た脇芽は取り除かないで葉数を多くします。また雌穂は上の方の一番大きい1穂だけ残し、他の小さい雌穂は取り除きます。

追肥は草丈40~50cmの頃と、先端の雄穂が出始めた頃の2回、化成肥料を与えます。施肥量の目安は、1株当たり大さじ1杯としますが、前作の残渣(さ)が多く、葉の緑が濃く旺盛に育っていたら適宜量を減らしてください。2回目の追肥の後、株元が小高くなるほど土寄せし、株元の不定根を多く伸ばし風で倒れるのを防ぎます。

収穫は絹糸の先が黒褐色に変色した(受粉後22~26日)ころです。先の方まで十分膨らんでいることを確かめてからもぎ取ります。

近くに異品種があると、その受粉によって雌穂の粒に花粉親の形質が現れます。これをキセニアといいます。例えばあまり甘くないスイートコーンの近くで栽培すると、味や品質が著しく低下してしまいます。

交雑率は花粉親株と種子親株の距離が離れるほど低くなり、距離0.3mの平均交雑率は23%、10~50mでは0.1~0.3%と極めて低くなるという調査データがあります。参考にしてください。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

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【注釈】

掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
農薬使用の際は、下記に注意してください。

  • 登録内容に変更がないか、必ず最新情報を確認する。
  • 使用の際は、ラベルの注意事項を必ず確認し、適切に使用する。
  • 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
    また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。