余った種子の上手な貯蔵法

余った種子の上手な貯蔵法

 小さな自家菜園では、購入した種子をシーズン中に全部使い切れず余ってしまうことがよくあります。それらの中には、通信販売で求めた新品種や、やっと入手した地方野菜や珍しい種類など、来年も利用したいものなどもあるでしょう。
 種子の寿命は種類によって異なり、タマネギのように1年たつとほとんど発芽しなくなるものから、ナスのように3~4年たっても発芽するものなど長短がありますが、いずれも放っておくと発芽率がどんどん悪くなってしまいます。
 しかし、それらも好適な条件で貯蔵することによって発芽力を維持することができ、来年あるいは再来年までも使うことが可能になるのです。
 種子の発芽力が落ちるのは、呼吸によって貯蔵養分が消耗したり、病原菌が増殖したりするためです。それを防ぐには乾燥条件(湿度30%以下程度)にすることが大切です。次に重要なのは低温に保つことです。
 誰にでもできる手軽な貯蔵方法は、お茶やのりの筒状の空き缶を利用することです。あらかじめ袋ごと日光に当て、よく乾かした種子を、お菓子などの乾燥剤か、生石灰(固形)と一緒に缶の中に入れ、粘着テープで外気が入らないよう密封します。乾燥剤の量は少なくても種子と同量以上、または多めに入れた方が確実です。缶は冷暗所に保管してください。
200712.gif このように貯蔵した種子は、使用する直前に缶から取り出すことが大切です。取り出して放置すると発芽力が低下してしまうからです。ほかの種子が残っていればすぐに再密封しておきましょう。

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【注釈】

掲載している農薬の使い方(農薬使用基準)は、農林水産省が公開している記事掲載時点での農薬登録情報等と基に作成しました。
農薬使用の際は、下記に注意してください。

  • 登録内容に変更がないか、必ず最新情報を確認する。
  • 使用の際は、ラベルの注意事項を必ず確認し、適切に使用する。
  • 農薬使用基準は、農薬取締法に基づき、作物ごとに該当する農薬の使用方法、使用時期、回数などについて使用者が守るべき基準です。
    また、同一成分を含有する農薬を併用する場合は、成分の総使用回数に従う。