農作業アドバイス

秋冬野菜の栽培について

2018年08月08日

東松山農林振興センター

いよいよ秋冬野菜作付けの季節となってきました。昨年は10月中旬の多雨と、10月中旬以降の低温傾向など天候不順により、生育不良のほ場が見られました。

ほ場の準備を早めに行うとともに、作目・品種に合わせた管理を行い、良品生産に努めましょう。

1 ほ場の準備

(1)堆肥の施用

堆肥施用は、保肥力や保水力を高め、微生物を豊富にし土壌病害の発生を抑制し、環境の変化に強くなるなど、土づくりの基本となります。

種まきや定植の1か月前までに、完熟した良質な堆肥を施用しましょう。ただし、だいこんやニンジンなどには前作の前に施用します。

(2)基肥の施用

基肥は土壌診断に基づき適正な量を、種まきや定植の2週間前を目安に施肥しましょう。(表1)

表1 野菜類の施肥前EC値による基肥(N)施肥量の目安
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施肥量は、各種栽培資料や埼玉県主要農産物施肥基準を参考にします。

2 種まき

(1)種子の用意

種子の寿命には長短があり、

①毎年種子の更新が望ましいもの。(ネギ、タマネギ、ニンジン、インゲン、ラッカセイなど)

②乾燥した冷暗所などで保存し、状態が良ければ翌年も使用できるもの。(キャベツ、はくさい、かぶ、だいこん、レタスなど)があります。

(2)種まき時の害虫防除

本ぽへの種まき時に粒剤を施用することにより、初期の害虫防除効果が期待できます。(表2)

また、種まき後すぐに防虫ネットで覆い、チョウ目害虫の被害を低減させましょう。

表2 種まき時に使用できる薬剤例 (H30.7.5現在)
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3 セルトレイによる苗づくり

はくさいやブロッコリー、のらぼう菜などは、セルトレイ育苗により根鉢が形成され、定植作業が容易になります。育苗手順は、次のとおりです。

①水稲の育苗箱などの上にセルトレイを置き、育苗培土を詰める。(128穴のセルトレイの場合、必要な培土量は約4リットル)

②十分に灌水し培土を湿らせるとともに、落ち着かせる。

この時、培土の高さは、覆土をするためトレイの上面より低くする。

③1穴に1粒ずつ種をまき(深さはトレイ上面から1cm程度)覆土後、新聞紙で被覆し、発芽が確認できるまで、直射日光の当たらない風通しの良いところに置く。

④発芽が確認できたら、夕方に被覆をはがす。はがすタイミングの遅れは、徒長苗の原因となるので注意する。

根鉢を形成させるためコンテナやベンチなどで地面から離して育苗する。

この時、防虫ネットで被覆することにより、虫害を防ぐ。

⑤培土の水分量が多すぎると徒長の原因となるため、灌水は午前中に行い、夕方には表面が乾いて、葉が軽く萎れている程度にする。

夕方の灌水は徒長の原因になるため、苗の萎れが激しい時のみ軽く葉水を行う。

⑥苗の本葉3.5枚程度で根鉢が形成されていれば、定植適期となる。

⑦育苗期後半~定植当日に表3の薬剤を施用することにより、定植後3~4週間対象害虫の防除効果が期待できる。

表3 育苗期後半のセルトレイ等へ施用できる薬剤例(H30.7.5現在)
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4 特に注意する害虫

ブロッコリーやキャベツなど秋冬野菜には、チョウ目害虫による食害が多発します。

代表的なチョウ目害虫としては、ハイマダラノメイガとハスモンヨトウが挙げられます。

ハイマダラノメイガ※
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ハイマダラノメイガの幼虫は、生育初期のアブラナ科植物の芯葉をつづり合わせ生長点を食害するため、被害株は芯どまりになります。

ハスモンヨトウ※
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ハスモンヨトウは雑食性で様々な作物を食害し、多発すると被害は甚大になります。幼齢が進むにしたがって薬剤防除が困難になるので、集団になっている若齢幼虫のうちに、薬剤による防除や葉ごと取り除く必要があります。

その他、だいこんやかぶなどのキスジノミハムシや、はくさいのアブラムシ類にも充分注意しましょう。

※写真提供 埼玉県病害虫防除所

適正な栽培管理で、安全安心な良品生産を心がけましょう。

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