農作業アドバイス

水苗の育苗管理について

2016年04月06日

去年を振り返ると、4月~6月の育苗、田植えの時期は比較的気温が高く、育苗管理の難しい時期でしたが、田植え後の生育は良好で豊作が期待されました。しかし、7月上旬にいもち病の注意報が発表され、曇雨天等による登熟不良が発生し、埼玉県の作柄は97となりました。昨年の病害虫発生等の反省を踏まえ、豊作に繋がる健苗作りに取り組みましょう。

1 種子更新

毎年更新を行いましょう。

【注意】 特に昨年、種子伝染するいもち病、稲こうじ病の発生した水田では、種子更新、種子消毒の徹底が必要です。

2 塩水選

充実した籾殻を確保する為に比重選をしましょう。

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3 種子消毒

種子消毒には温湯消毒と薬剤消毒の2種類があります。温湯消毒では発芽が揃いやすく、減農薬のメリットがあります。両消毒方法とも、いもち病、ばか苗病、もみ枯細菌病、イネシンガレセンチュウ等の防除効果は同程度です。

温湯消毒方法

温湯消毒器を用意し、乾いた籾を網袋に入れて、60℃の温湯に10~15分浸漬し、その後すぐに流水で冷却します。
※発芽への影響が大きい品種は避けましょう。

4 浸 種

種子が発芽を始めるよう吸水させます。吸水時間は各品種の積算温度(コシヒカリは120℃、その他品種は100℃)を目安に浸種します。水温は10~15℃が適温で、特に浸種初日は水温10~15℃を確保しましょう。低温で浸種期間が長いと発芽不良や発芽不揃いとなります。籾殻に泡が出てきたら、酸欠にならないよう水を取り換えます。

5 催 芽

一斉に発芽するよう芽だしをします。濡れむしろにくるみ、さらにビニールで包んで2日程度置く、風呂の残り湯に一晩浸ける等をしてハト胸状態にさせます。

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図1 ハト胸状態
※芽が伸びすぎないよう注意しましょう。

6 播 種

なるべく晴天の日に行いましょう。厚まきは軟弱徒長を招き、苗いもちや植え痛みによる初期生育停滞等の原因となります。例を参考に稚苗、中苗の播種を行いましょう。

例)稚苗(育苗日数15~20日)
  →1箱あたり200~220g(催芽籾) 
 
  中苗(育苗日数約30日)
  →1箱あたり100~125g(催芽籾)

床土はJA等で販売している「育苗培土」を使用しましょう。粒の細かい水田土やpHの高い畑土は苗の生育不良、苗立枯病やムレ苗などの障害の原因となりますので避けます。

【注意】 育苗期間が25~35日の中苗を作る場合、暖地用の培土を使用すると肥切れが起こる可能性がありますので、肥料分の多い寒冷地用の培土を使用しましょう。

7 苗 床

苗の水没、生育が不揃いにならないよう、高低や凹みのない苗床をつくりましょう。

【注意】 苗箱設置後の均平作業は難しく、苗が生育不良や不揃いになった例があります。

8 出 芽

(1)積み重ね出芽

角材上に15~20枚重ねて積み、最下段と最上段に土を入れて灌水した箱を積み、保温マットやむしろとビニールで被覆して保温します。通常2~3日で出芽しますが、気温が低いと日数を要します。出芽が揃った箱を苗代に出して下さい。

(2)露地出芽

播種後すぐ苗代に出して出芽させる場合は、気温に大きく左右されます。灌水と換気に注意し、高温による焼けや病害の発生、低温時の出芽不揃いなどの障害に注意しましょう。

9 育苗管理

(1)緑化期(本葉1葉期まで)

出芽が揃い、持ち上がった覆土を灌水して落ち着かせ、種子が露出している場合は土をかけます。縞葉枯病を媒介するヒメトビウンカの飛び込みを防ぐため、①育苗中は寒冷紗等で被覆 ②育苗床の周辺は事前に雑草防除を徹底しましょう。温度管理の目安は昼が20~25℃、夜が15~20℃です。

【注意】 ビニールハウスやトンネル被覆育苗で日中の高温による苗焼けや、低温による生育障害が起きます。高温、低温のどちらも注意して育苗管理を行いましょう。

また、昨年は5月上旬に芽出し苗を露地の苗代に出した際、風・高温等により枯れた苗がありました。出芽後の白い芽は強い光や高低温に敏感なので、必要に応じて寒冷紗等で日よけ風よけをして下さい。

(2)硬化期~田植え

生育が不揃いになるので本葉2葉期までは苗箱の縁以上には水をいれません。温度の目安は昼20~30℃、夜10~15℃です。肥切れが起きた場合は落水し、1箱あたり窒素成分で0.5g(硫安の場合2.5g)を0.5リットルの水に溶かして散布しましょう。

田植えが遅れて苗が伸びすぎるときは、灌水を控えぎみに管理し、田植え10日前頃に断根して床面まで水を上げて下さい。

【注意】 保温マット等をかけたことでムレ苗、苗立枯病の発見が遅れた例がありました。育苗中は適時、中をのぞいて観察してください。

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